マンゴー園

サンゴ礁が隆起して生まれた宮古島は、水はけが非常によく、さらに弱アルカリ性の土壌、ミネラル豊富な地下水、そして降りそそぐ太陽。まさにマンゴー栽培に最適な自然環境に恵まれています。そんな宮古島の南に位置する当園では、「お召し上がり頂くすべての方々に感動して頂けるマンゴー作り」をコンセプトに、土づくりから肥料作りまですべてにこだわり、1つ1つ大切に育てています。

マンゴー栽培の”3つ”のこだわり

こだわり”その1”自然落下

収穫はハサミを使わず、袋の中に「ポトッ」と自然落下してから収穫する樹上完熟栽培。(多品種は追熟型品種のためアーウィン種のみ)

 

「完熟マンゴー」ってなに?

アーウィン種(アップルマンゴー)は完熟すると自然落下する品種です。しかし多くの農園では、食べ頃までの日数を長くするため、自然落下する前にハサミで切って収穫してしまいます。当園では美味しさを最優先とし、自然落下した完熟マンゴーのみを収穫しています。だたよくお客様から「完熟マンゴーだからすぐ食べられるんでしょ?」と聞かれますが、ほとんどのマンゴーは「やや硬い状態」で落下します。もちろんすぐでも食べられますが、やはり一番の食べ頃のおすすめは「指で軽く押して柔らかさを感じる頃」、または「甘い香りが強くなってきた頃」です。

こだわり”その2”樹づくり

宮古島の海水を利用したミネラル豊富なオリジナル液体発酵肥料を使用した健康な樹づくり。

こだわり”その3”土づくり

宮古島の自然微生物を利用した自家製発酵ぼかしを使用した良質な土づくり。

<アーウィン>収穫時期6~7月 重量300~600g

つぼみから開花、着果、果実肥大、熟期まで、普段はなかなか見る機会のないマンゴー達の日々成長していく様子が間近でご覧頂けます。トロピカルな甘い香りとジューシーな味わいが特徴で、真っ赤に色づいた紅鮮色は夏ギフトの定番です。当園では、袋の中にポトッと落ちてから収穫する「樹上完熟栽培」で育てています。

<キーツマンゴー>収穫時期8月 重量500~1300g

生産量がアーウィンの100分の1ぐらいと希少なため、別名「幻のマンゴー」とも呼ばれています。追熟型品種のため、収穫してからしばらく常温での追熟が必要です。「マンゴーといえば赤色」というイメージがありますが、実はキーツマンゴーの方が、花が咲いてから収穫されるまでの時間が長いため、平均糖度はアーウィンよりも高く、上品な香りが特徴です。

<夏小紅>収穫時期7~8月 重量500~700g

近年、沖縄県農業研究センターが、数あるマンゴー品種の中から選抜した優良品種「リペンス(アーウィンの母親品種)」で、2012年沖縄県により「夏小紅」という名称で商標登録されました。追熟型品種で、熟すと柔らかな黄色になります。特徴は何といっても甘味の強さで、平均糖度はキーツマンゴーよりも高めです。まだまだ生産量が少ないため、店頭のみの販売です。

<てぃらら>収穫時期7~8月 重量500~700g

夏小紅と同様に、沖縄県農業研究センターが選抜した優良品種「バレンシアプライド」で、「てぃらら」という名称で商標登録されました。「てぃだ(太陽)を浴びたマンゴーを食べて楽しい気持ちになってもらえるように」という意味が込められているそうです。強い甘味の中にも、少々の酸味もあり、食味は抜群。果皮は黄色で、上部にほんのりと赤色がかかり上品な色合いです。こちらも店頭のみの販売です。

<金蜜>収穫時期7月 重量300~500g

「黄金のように輝く金色の果皮と、蜂蜜のような甘さがある」ということから、この名が付いたそうです。小ぶりで香りにややクセがありますが、数あるマンゴー品種の中でも、このマンゴーより甘い品種はなかなかないと思います。こちらも店頭のみの販売です。

マンゴーの収穫までの流れ


【用語説明】
●誘引・・・葉や枝によりたくさんの太陽が当て、養分が十分に蓄積されるように、枝を引っ張って、高さを均等に揃えていきます。
●花つり・・・マンゴーの花は1つの花穂に数千もの小さな小花をつけます。そのため、花が垂れ下がらないように1本1本ひもで持ち上げていきます。
●摘果・・・養分を集中させるため、数回にわたり、良い実を選んでいき、最終的には1本の枝に、実は1つしかつけません。
●玉つり・・・実により多くの太陽が当たるよう、1つ1つの実をひもで吊り上げていきます。
●袋かけ・・・樹上で完熟すると、自然落下してしまうため、マンゴーが熟期に近づいてきた頃に、袋をかけていきます。
●収穫・・・果皮が赤紫色から鮮明な紅色へと急激に変化します。この変化が現れると1日後ぐらいに落果します。当園では毎朝、袋の中にポトッと落ちた「完熟マンゴー」のみを収穫、その日の内に出荷致します。

(1)花芽分化期

(2)出蕾初期

(3)出蕾中期

(4)出蕾後期

(5)開花初期

(6)開花期

(7)満開期

(8)着果期

(9)摘果1回目

(10)摘果2回目

(11)摘果3回目

(12)玉つり

(13)果実肥大期

(14)袋かけ

(15)収穫直前

(16)ポトッ!

(17)完熟マンゴー

(18)収穫

(19)選果

(20)箱詰め


早朝6時、まだ少し薄暗い夜明け前。ハウスの中へ入っていくと、毎日たくさんのマンゴー達が、袋の中で真っ赤なルビーのように輝いています。その光景はまさに壮観、毎年見ていてもやはり感動です。さすが「果実の王様」ですね。